看護師の業務改善part1「勤務前の準備」について
業務改善シリーズ第1段は
「勤務前の準備について」
勤務前によくある情報収集や物品点検などは、結論から言えば明らかに前残業に当たります。
そもそもこの悪習は看護学生の時代から始まります。
申し送りが大体8:30から始まりますので、ここで行動計画を発表したりします。
ですので、8時ぐらいには病棟について、受け持ち患者さんの情報収集を開始します。
申し送り自体、必要なのかと言う問題もありますが、学生の頃から申し送り前の情報集が常識(必要)ということを植え付けられてるわけですね。
例えば、情報収集だけでなく、物品点検や環境整備を勤務前にやっている病院も多いかと思います。これも当然、前残業です。
ということで、今年度はこの辺の業務改善を実施しました。
- 始業前にやってた物品点検は終業時のみ
- 「自分の勤務前に環境を整えたい」なんて意見もありましたので、環境整備の時間を設けました。
本題の申し送りや情報収集に関しては提案しましたが、スタッフから思いのほか慎重な意見があるので先送りしています。
業務改善をしていると大体こんな感じです。
賛成してくれる人、反対の人、あまり関わりたくない人。
事なかれ主義が多い業界ですから仕方ありません。
そして、反対の中には変化を恐れこれまでの常識から脱却できない層もいます。
以前話してた時は賛成や賛同してたはずなのに、いざ始まると躊躇してしまうんですね。
これは面白いなと思いました。
これまでの経験だったり常識を破れないんです。これはもちろん私側の視点ですので、いろいろな理由で破りたくないということになります。ただ、こうした労働環境の悪循環は管理や組織が作ってるというより、スタッフ自身で首を絞めている印象を受けます。
業務上、必要なことは全て対価が発生します。
「仕事が始まる前に準備するのは当たり前だと思う」
この意見もよく聞きます。
でもでもでも、私は早く来る必要があるなら始業前でもお金を貰いたいです。
そのお金をあなたがだしてくれますか?
出せないなら業務時間内にできる方法を考えましょう。
その上で、来たい人だけ早く来ればいいわけですが、一緒に働くスタッフが気を使って早く来てしまうかもしれません。
でもポリシーですから、無理やり変えてもらうつもりもありません。
対価をくれるか、勤務開始前に準備しなくていい状況を作ってください。
これは私の方がわがままですか?
ということで、皆さんの病院では勤務前の準備どうしてますか?
看護協会もいろいろ取り組んでいます。
職場環境は与えられるものだけでなく、自分たちで作るものです。
これまでの常識に捉われず、働きやすい環境を作りましょう。