Emergency Nursing(エマージェンシーナーシング)

救急外来で看護師をしています。 AHA-BLS/ACLSインストラクターとして活動中。得意分野は蘇生や急変対応の教育です。

看護師のキャリアプランついて

突然ですが、5年後の自分は看護師としてどうなっていると思いますか?

また、自分の『強み』はどこにありますか?

 

私が看護学生の頃、数年後の自分が看護師としてどのように働いているかなんて想像もできませんでした。

漠然と、

救急で働いてみたいなぁー

救急看護認定看護師や集中ケア認定看護師いいなぁー

この程度です。

 

現在、看護師経験10年近くとなりましたが、漠然と抱いていたあの頃の夢は達成しました。経験を積んでいる今だからこそ思う、キャリアプランについて考えてみたいと思います。

 

看護師のキャリアと言えば、認定看護師、専門看護師、管理職などが一般的です。

皆さん、様々な思い描くキャリアがあると思いますが、プラン(ビジョン)を練っていく上でのオススメは、強みを見つけることです。

 

何でも構いません、看護師という資格にプラスα加えるだけで強みになります。

 

例えば私の場合、蘇生教育のインストラクターとして活動することで、

『教育』という武器を身に着けました。

その武器をさらに掘り下げると『インストラクション手法』『成人教育』などから、『プレゼン』なんてのもあるのかもしれません。

 

どれも看護技術や知識と全く関係ないようですが、看護師教育から患者教育など様々な場面で『教育』という武器が役に立っています。

 

また、医療や看護に関することで言えば『救急に関するスキル』も一つの強みです。

 

このように自分の強みを見つけてみてください。

 

認定看護師になりたい

管理職になりたい

大学院に行きたい

 

なんて意見を聞きますが、それらは通過点であってゴールではありません。

私が持っている教育や救急に関するスキルという武器を証明するのがインストラクター認定看護師という資格です。

学生の頃、描いたビジョンが働いてみることでより明確になり、活動していたら資格は勝手についてきました。

資格なんてあってもなくても変わりないかなーと言う感じもありますが、証明する上では必要な場合もあります。

これ以外にも証明するものは沢山あると思いますが、資格をとることが目的となっている方は、ビジョンがないので結局活動できずにいたりもします。

 

 

強みは『看護』である必要ありません。

看護協会 前会長の 坂本すがさんは『経済学博士』でした。

むしろ、看護以外の強みのほうが幅が広がり良さそうとすら感じますので、

◯◯+看護=◯△というプラスαが看護になる日も来るかも知れません・・・。

 

また、上の方で一般的な看護師のキャリアと書きましたが、それ以外にも沢山思い浮かびましたか?

視野や自分自身の既成概念を打ち破ればなんでもできます。

 

皆さん、自分の価値に気づいていないだけで、色々な強みがあると思います 。

その価値がやがて、希少価値として輝いてくるはずです。

 

 

改めて問いますが、

5年後の自分は看護師としてどうなっていると思いますか?

また、自分の『強み』はどこにありますか?

 

看護師のプレゼン能力を向上するにはどうしたら良いのか?PART2

皆さんこんにちは。

看護師とプレゼンテーションに関する話です。

 

最近では、後輩に勉強会や事例検討会などをやってもらう機会が増えましたが、やっぱりプレゼンが苦手という看護師が多いです。

そこで、今回はプレゼンの一つのツールである『パワーポイントのコツ』についてお伝えします。

 

結論から言うと、こういうテンプレートを活用しましょう。

フォント、見やすい文字の色、参考になるデザインが揃っています。

このテンプレを使って、文字の色に黒を使わないほうが見やすい!

と実感しました。

 

さて、ちょっとしたビフォーアフターですが、よくありがちなスライドです。

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※症例はフィクションです

 

ここから言えることは、初期テンプレートを使うのは止めましょう。

緑色の部分がノイズですし、スライドの構成を考えるときも邪魔になります。

また、何回も「にて…にて…」と書いてあったり、経過がダラダラ書いてあるのは陥りやすい傾向だと思います。

 

これはスライドといえば、

・「1スライド3分ぐらいで話しなさい」という旧世代の教育

・勉強会と言えば「テキストの内容をそのまま打ち込む」という習慣

・我々はプレゼンにこだわりはないので、どうでもいい?

などなどの文化や教育が影響しているかもしれません。

 

じゃあどうしたら良いのか?

無駄な情報は省きましょう。ざっくり削るとこんな感じです。

f:id:EmergencyNursing:20180917110319j:plain

参考にしたスライドをベースに作ってますので、青枠で囲っている部分も血液データのことだけじゃなく、バイタルサインや具体的な数字をいれても良いかもしれません。

 

もちろん、もっと良いデザインはあると思いますので、ビフォーアフターがあれば教えてください!

 

プレゼンの目的は様々でしょうが、準備をするのもけっこう大変ですよね?

参加してくれる人も時間を犠牲にして参加してくれてます。

淡々と作文を読むようなプレゼンにせず、双方にメリットとなる環境をプレゼンで作りましょう。

その一つがパワーポイントというツールです。

 

プレゼンと言っても発表形態やシチュエーションも様々です。

今回はパワポの話しかしてませんが、申し送り、報告なんてのも一種のプレゼンです。

 

そう考えると看護師はプレゼンする機会がよくあるはずですが、結論をあとにしてダラダラ報告している場面を見かけたり、苦手意識が強いです。

 

なんででしょう?

いずれ、報告についての記事を書いてみたいと思います。

多分。

 

2年前に書いたプレゼンの記事はこちら

emergency.hateblo.jp

急変対応コース紹介 心停止ver

BLSやICLSやACLSなど色々あって分からないという声を頂きましたので、
独断と偏見でいくつか紹介したいと思います。
 
 
AHA BLSプロバイダーコース 
乳児〜成人までのすべての年齢を対象とした蘇生法から、
窒息への対処法、呼吸停止時の補助呼吸などのスキルを学ぶことができます。
 
院内でBLSの研修などやっているところがほとんどだと思いますので今更BLS…
と思う方がいるかもしれません。
院内の研修では質の高いCPRスキルを獲得するには練習時間が足りていなかったり、
小児などのCPRについては触れてないケースも多いと思いますので
 
ガイドラインに基づいた質の高いCPRを実践できるようになりたい、もしくは再確認しておきたいとか、子どもの急変対応ってわかんない
 
こんな風に思う方には是非お勧めします。
質の高いCPRは 蘇生や急変、二次救命処置でも一番大切な部分ですが、以外にできてない人が多いです。
 
AHA ACLSプロバイダーコース 
成人の心停止に対する2次救命処置や
心停止前の徐脈、頻脈、ACS脳卒中などに対する初期評価や対応方法を学ぶコースです。受講に関してAHA−BLSプロバイダー資格を求める団体もありますが、本来絶対条件ではありません。
 
しかし、ガイドラインに基づいた質の高いBLSが実施できる必要がありますので
BLSスキルは修得したけど、急変対応は不安
2次救命処置のアルゴリズムを学びたい
チーム蘇生を学びたい
急変で全然動けなかった
 
こんな風に思う方にお勧めします。
私は救急外来勤務なので、不整脈の対応やACS脳卒中も学べたのがよかったです。
なお、開催団体によって1日開催と2日間開催がありますが、基本的な内容や発行ライセンスに変わりはありません。
 
 
ICLSコース
こちらも成人に対する2次救命処置を学ぶコースです。
ACLSに比べ安価で、院内開催しているところも多いと思うので、受講しやすいと思います。
「心停止に対する10分間の対応とチーム蘇生」にコース目的を絞ってますので、
心停止前の対応に関する学習は入ってません。
 
また、受講やインストラクターになるにも敷居が低く、比較的自由なコース設計となっています。
その為、開催地域やコースごとにオリジナリティ(悪く言えば独自ルール)があり、
コースの質に関してはばらつきがある印象を受けますが、兎にも角にも敷居が低いのでおすすめです。(敷居が低いのは私の周りだけかもしれません....)
 
 
以上です。
今回は心停止の対応に限定したメジャーな3つのコース紹介でした。
時代は心停止の予防に向けて動いていますが、最悪のシナリオ(心停止)に対応するスキルは確実に修得しておく必要があります。
 
なお、全てのコースにおいて経験年数は関係ありませんので、
急変対応を学びたいと思ったら、そのときに受講しましょう。
(もちろんテキスト読んだり、ある程度の自己学習は必要ですが…。)